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ヘッドライトが突然点かなくなったお車の修理

さいたま市桜区の 修理 板金 鈑金 整備 メンテナンス ペイント

国から認可を受けた認証工場のオートサービスコヤマ カーコンビニ倶楽部ASコヤマです。

 

「オートサービスコヤマでできる事」 や

「日々の仕事」をマイペースでアップしていきたいと思います。

少しでも当店の事を知っていただけたら幸いです。

今回は

ヘッドライトが点かなくなったお車の修理

です。 

 

 

その前に別の作業動画のご紹介もさせてください

加速しなくなったCVTの修理動画 

ヘッドライトをキレイにしたりする動画

こんな動画をマイペースで上げてますこちらもよろしくお願いします

 

 

ダイハツの軽自動車 ムーブです

症状は 

「ヘッドライトが点かない」

「左右ともに点かない」

「前兆なく突然発症」

「発症後は故障状態で安定(壊れたままの状態が続いている)」とのことでした。

ご入庫してきたときの問診でお車の状態やその状態になた経緯をなるべく詳しく教えていただけると助かります。

それでは早速お車を見ていきます。

上記の症状で間違いないようです

「ロービーム ハイビーム が点きません。」

「スモールランプは点きます ウィンカーは点きます」

もう一点 問診にはありませんでしたが

「ホーンが鳴りません」

でした。

これは今回の症状と関係があるのかわかりませんが、鳴らないのはよろしくないので原因究明はしておこうかと思います。

さて、基本的な点検から入ります。電装系の点検はまずヒューズやリレーなど電源系統から診断していきます。

今回の場合は特に電源系が怪しいと思います。

前述の

「ヘッドライトが点かない」「左右ともに点かない」「前兆なく突然発症」「発症後は故障状態で安定」

のうちの

「左右ともに点かない」

という点です。「左右同時に電球が切れた」とは考えにくいので

電源が来ていないのかな?と考えるのが普通かなと思います。

ヒューズやリレーが原因であると故障診断も修理作業も早く済むので費用も時間も節約出来ていいです、お客様にも作業者にもGOODですね。

それではヒューズやリレーの点検をしていきます。

エンジンルームのヒューズ
室内のヒューズ

エンジンルーム内のヒューズボックス

室内のヒューズボックス

各リレー

点検しました。

 

異常ナシ。

当たりを付けていた故障の原因は見事に外れました。まだまだ修行が足りません。

 

深く診断する前にヘッドライトバルブ切れもここで点検。

左右ともハイビームロービーム共に正常でした、電球も異常ナシ

 

この時点で迷路にはまりそうな予感がしました

 

故障診断は次のステージにすすみました

・電源配線系統

・スイッチ系統

・アース系 

この中で次に当たりを付けたのは、、、

・スイッチ系統 です

過去にも単体で故障した車両を修理した経験がありますし、「・配線系統」「・アース系統」よりも診断範囲が狭く部品の単体点検で判断できるからです。

 

逆に心の中で「ここが故障の原因であってほしい」と思いました

 

 

コラムカバーを外してライトスイッチの点検です。

 

ライトスイッチの不良であれば

「ヘッドライトが点かない」

「左右ともに点かない」

「前兆なく突然発症」

の症状も合点がいきますのでね(ホーン鳴らない)は説明がつきませんがね、(ホーン鳴らない)はこの故障と関係ないかもしれませんしまずはライト修理を優先して進めようと。

 

ライトスイッチの接点不良が原因

 

ではありませんでした。

スイッチは異常ナシ

(>_<)

 

さてさてずいぶんと寄り道してしまいました。

次は

配線系統

アース系統

の診断ですね

この手の故障診断は見る範囲が広すぎてなかなか簡単ではないです。

バッテリー、ボンネット内、室内ダッシュパネル裏など配線は車体のいたるところを血管のように通っています、その配線の切れや接触不良、断線を探すのは容易ではありません。

じっくりとやるぞと気持ちを切り替えて取り組まないとなかなか進みません、

張り巡らされた配線のどこから点検していくか。ある程度絞ってから点検した方が効率も良いのでまず考えます。

 

走行36000㎞ほどのお車です。年式のわりに低走行車です。

水没の経験はなさそうなお車ですので、床下の配線が腐食して、、、もなさそうです。

ボディを確認したところ、修復歴もなさそうです。

修復歴があればその周辺の配線がつぶれたまま外装だけを修理して、後々になって接触不良を起こして・・なども考えられるのですがそれもなさそうです。

 

特に絞れる要素もないので、基本に返ってバッテリー周辺から始めて

バッテリー→ヒューズボックス→エンジンルーム内ハーネス→室内ハーネス の順に追っかけていこうかと思います。

 

ここで故障原因がもし室内ハーネスだとすると、故障原因にたどり着くまでだいぶ時間がかかりますね。

でも一つ一つ進めていくしかありません

 

バッテリー部分

ターミナル、プラスもマイナスも良好です

続いて

ヒューズボックス、メインのヒューズも良好です

ここから配線に進みます、配線といっても所々にジョイントのカプラーがあります。ここではカプラーも含めて配線点検と呼ぶことにします。

配線の断線や接触不良の点検には原始的ですが

配線の目視・配線を揺する・軽く引っ張る といった点検方法が効果的な場合もあります。

揺すったり引っ張ったりしたときに不意に直る場合があります、

この車の場合は、「揺すった時にライトが点いたりホーンが鳴る」等、症状の改善や変化があった所を重点的に点検していく方法ですすめてみます。

 

ヒューズボックス裏からメインハーネスの点検です

ホーンボタンを押しっぱなしの状態にしておきます。相変わらずホーンは鳴りません。

このままメインハーネスと繋がるカプラー部を揺すったり 引っ張ったりしてみます

 

カプラーが3個ほどありますので1個ずつ

ユサユサ・・

ユサユサ・・「プッ・・」

あれ?

今ホーン一瞬なったかな?

ユサユサ 「プー」

鳴りました。真ん中の大きいカプラーをグイとやった時にホーンが鳴ります。

どうやらこのカプラーが怪しいですね。

 

(早い段階で故障原因にたどり着けたようです、バッテリー側から進めて正解だったな?^^)

カプラーを切り離してよく点検します


一見何も悪い所はなさそうですが

よーーーーーく見てみると・・

 

 

 

外したカプラー
ここだけ形が違います

上記の画像でお分かりいただけますでしょうか、カプラーの右下

赤丸で囲んだ部分の端子の周辺が歪んでいます。

これは端子の接触不良時に起こりやすい現象です

接触不良で熱を帯びてしまった端子がカプラーの樹脂を溶かし歪ませてしまっている状態です。

この部分接触不良を解消すればよさそうです

歪みの範囲も狭く変色もなし、カプラー裏の溶解もないので今回は交換ではなく修理の方向ですすめました。

まずは端子部分の内部清掃と接点復活剤塗布

端子ヤスリのサイズが合わなかったので急遽作成

空オス端子ヲ
ヤスリで挟んで万力プレス

簡易的に端子ヤスリ作りますから端子をヤスリで刃ザンデ万力でプレス

ギザギザになったオス端子

端子内をガシガシ清掃
修理後

内部を清掃した後に接点復活剤を塗布します。

組付けた後にライトを点灯してカプラ部の発熱等チェックしました。

特に問題は無さそうです。

再発や異常な発熱があるようなら交換なり対処をする必要がありますね。

定期的にフォローがすることが望ましいと思います。

 

ありがとうございました。

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