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勝手に前進してしまう車

お世話になっております。

さいたま市桜区の 修理 板金 鈑金 整備 メンテナンス ペイント

国から認可を受けた認証工場のオートサービスコヤマ カーコンビニ倶楽部ASコヤマです。

 

「オートサービスコヤマでできる事」 の一つをご紹介いたします。

「ずっと前進してしまう車」のご入庫です

 

今回は「修理」にはならないかもしれません

「応急処置」とお考え下さい。

 

 

インスタでは事例に載らない動画等あげてます

インスタグラムはここからクリックです^^

その他整備動画などはここをクリックです

 

早速お車の状態を確認させていただきます。

「ずっと前進してしまう車」

とは、どういうこと?

 

いやそのままです。ずっと前進しようとしてるんです。

 

皆様、運転なさる時は

ブレーキ踏んで、

エンジンをかけて、

シフトレバーを「Dレンジ」に入れて、

ブレーキを離す。

と車は進み始めますよね。

 

そして目的地に到着したら、

シフトレバーを「Pレンジ」にいれて停車します。

もちろん「Pレンジ」の時は車はブレーキから足を外しても進みません

ですがこちらのお車は「Pレンジ」でもブレーキから足を外すと前進してしまいます。そのうえアクセルを踏むと加速もします。

「Pレンジ」だけではなく、「R」でも「N」でもどこのシフト位置でも「Dレンジ」に入っているように前進してしまいます。

運転手のいうことを聞かない車です

これはコワイです。ブレーキから一時も足を外すことが出来ないのです。

 

お客様は職場での仕事を終えて自宅に帰ろうと車を運転し始めたときに、シフト操作の感触に違和感を感じたそうです。

そのあとは上記症状になりそのまま当店まで運転してご来店されました。

お客様も大変だったことでしょう。ブレーキから足が離せないしバックも出来ない状態です、事故などなくて本当によかったです。

お客様到着時、当店の前の道路からお車に乗った状態でお声をかけてくださいました。足を離すと車が進んでしまうからですね。

 

もし同じような故障に出くわしたときは

落ち着いてエンジンを止めてください。

鍵をひねる。

またはプッシュスタート長押しで

とりあえずエンジンは止まります。 エンジンを止めてしまえば動力は伝わらないので不意に前進してしまうことはありません。

 

これをお読みになっている方は、「何当たり前のこと言ってるの?」と思う方も多いと思います。

ですが、思いもよらないことに出くわすと判断力が鈍る場合もあると思います。私自身、この故障車を工場内で移動するとき運転したのですが、シフトをどこに入れてもクリープで自分の意志とは関係なくどんどん車が進むのは故障とわかっていても怖かったです。プチパニック体験でした。

 

お客様はきっともっと驚かれたことでしょう。

なので 落ち着いてエンジンを止めてください なのです。

 

症状は確認できましたので、原因を探っていきます。

 

お客様も「シフト操作に違和感」と申されていました通り

シフトレバーはカクカクです。まるで操作の手ごたえはなく軽く動きます。

分解してみると、シフトケーブルが外れています。

コレが原因のようです。

 

 

 

 

外れてます
アップ

白いケーブルの輪がシフトレバーの取付部より外れています。

シフトレバーはシフトケーブルを介しミッションのギヤ操作をします。

そのシフトケーブルが外れてしまってはいくらシフトレバーを操作したところでミッションに伝達されません。

丁度「Dレンジ」の時にシフトケーブルが外れたのでしょう。

 

シフトをどう操作してもミッション側はずっと「Dレンジ」のままになっていたということです。

外れたケーブルをよく見てみると・・・

ケーブルの白い輪の中にあるはずのグロメットがありません。

当該箇所の付近には粉々に破損したグロメットと思しきものが散乱しています。

グロメット破損によるケーブルの脱落とみて良いでしょう。

ケーブル交換で修理完了です^^ってそんなにうまくはいきませんでした。

 

シフトケーブル製造廃止になっていました。

年式が古いからでしょうか、部品がありません。

リサイクルパーツもありませんでした。

 

ご予算、車検の残り、これからの使用状況などなどいろいろ勘案してお客様とじっくり話し合いをしました。

今回は現物のシフトケーブルをつなげる作業をさせていただきました。これはあくまでも応急的な処置です。

車屋としてはお勧めできる作業ではありません。

 

 

 

 

 

 

ドリルで
穴をあけて
ボルトを通し
脱落しないよう加工

 

 

緩み止め剤塗布
動作チェック

シフト操作でかなりの頻度で可動する部分ですので、

なるべく信頼度の高い方法を選択し作業いたしました。

 

ですが、あくまでも応急的な処置の域を超えていないと思います。車屋としておすすめ出来る方法ではないと思います。

今後も定期的に経過観察させていただこうと思います。